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深夜特急1~香港・マカオ~(沢木耕太郎) [ノンフィクション]


深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)

深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)




インドのデリーから、イギリスロンドンまで、乗合バスでいく[exclamation×2]
ある日、思い立った26歳の著者は、旅に出る。
仕事もすべて、投げだし、時間など気にしない、自由な旅。
なんて、うらやましいんだぁ~~(^◇^)

途中で立ち寄った香港で、街の熱気に酔いしれる著者。
私も、一度香港に行ったことがあるが、ツアーだったので、
時間が決められ、行く場所も制限されていた。
しかし、この著者の旅は違う。
全く自由だ。
ホテルに泊まり、現地の人とふれあい、気に入った場所を歩き回る。
観光というよりも、現地の日々の生活を味わう旅だ。
生の香港を感じる旅だ。
香港の熱い空気が、街の喧騒が、この本からは伝わってくる。
いつの間にか、ワクワクしながら、読み進めていた。

臆病者の私には、外国でこんなに自由な旅など、恐くてできない。
だからこそ、この本を読み、自分がまるでその旅に出たかのような楽しさを感じることができた。

次のシンガポール編も楽しみだ♪

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東京物語(奥田英朗) [奥田英朗]


東京物語 (集英社文庫)

東京物語 (集英社文庫)




1978年、久雄は、予備校に通うために、名古屋から憧れの東京に、単身上京する。
バブル期の80年代。
久雄は、さまざまな人と出会い、青春を謳歌し、大人になっていく。
1978年から、1989年を、予備校時代、大学生時代、コピーライター時代など
いくつかの場面に分けて、描かれる。

ミステリーでもなく、大きな事件が起きるわけでもない。
日常のささいなことに、ドキドキし、怒り、笑う。
そんな久雄の青春の日々を描く。

あるところで、この作品は、奥田さんの自伝的小説だというのを知った。
人物描写が細やかで、ついつい入り込んでしまう。
同じ世代ではないのだが、「あ~~わかる、この感じ」と
共感する場面がたくさんある。
懐かしい、思い出の宝箱をそっと開けた感じがする本だ。

オリンピック、キャンディーズの解散、江川の初登板、
ジョンレノンの射殺などなど、当時の社会的な出来事がちりばめられているのも面白い。

予備校生として、初めて上京し、一人暮らしを始める場面がある。
初めて実家を離れ、一人暮らしを始めたころのことを思い出した。
大人になった感じで、うれしくて、自由を手に入れた喜びでいっぱいなはずなのに、
いざ一人ぼっちになると、どこか寂しくて、部屋が広く感じて・・・・。
とても人恋しくなった。
私は、東京にいったわけではないけれど、知らない街で、
新しい生活を始めるときの、あの不安と期待の入り混じった感じ・・・。
なつかしい気持ちになった本でした♪




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正義のミカタ(本多孝好) [小説いろいろ]


正義のミカタ―I’m a loser

正義のミカタ―I’m a loser





高校で凄まじいいじめにあってきたきた亮太は、自分を変えようと大学入学
自分を知る者が誰もいない、夢のキャンパスライフ
・・・・のはずだったが・・・
なんといじめの首謀者、畠田も同じ大学に入っていたのだ~~(ー_ー)!!
さっそく殴られ、金をせびられる・・・・
何という、運命のせつなさよ(T_T)
すっかり弱気になり、夢を砕かれた亮太だったが・・・。

そこに現れたのが、高校ボクシングチャンピオンの友一(トモイチ)。
助けられた亮太は、トモイチに誘われ、 「正義の味方研究会」に入部することに!
その部は、大学内のさまざまな問題を解決し、
困った人を助けるという何とも変わった部なのだ。
弱気を助け、悪しきをくじく!いわゆるヒーローなのだ!!
果たして、いじめられっ子の亮太は、正義の味方になれるのか(●^o^●)

とっても痛快で、スピード感もあり、愉快な1冊でした。
弱々しい亮太が、トモイチや正義の味方研究部のメンバーと
かかわることで、変わっていく過程がおもしろい。
しかし、ただの爽快感で終わる本ではありません。
最後に、ある転機が訪れます。
一粒で、二つの味が味わえる、そんな本でした[ぴかぴか(新しい)]


ここからは、ネタばれです。




勧善懲悪!亮太が、正義の味方研究会が活躍するだけのストーリーではありませんでした。
最後に、亮太くんは、悩みます。
本当の正義とは、なんだろうと・・・
自分には何ができるのだろうかと・・・。
そして、ある結論に辿りつき、正義の味方研究会と対決することになります。
「正義のミカタ」とは、「味方」であり、「見方」でもあったのです!!
(部長の人格が崩れてしまうところが、ちょっと残念ではありましたが・・・。)
不器用でありながらも、一生懸命の自分の生き方を考え始めた亮太に好感がもてました。

私にとっての正義って、何かなぁと考えてしまいました。
こんな世の中だからこそ、自分なりの正義って・・・。





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ラッシュライフ(伊坂幸太郎) [伊坂幸太郎]


ラッシュライフ (新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮文庫)




こだわりを持つ泥棒。
新興宗教の神。そして神の解体。
妻を殺そうとする夫と不倫相手。歩き出す死体。
失業者と老犬。そして手に入れた拳銃。
傲慢な画商と若い女。

5つの視点で描かれた話が最後には一つの大きな流れになっている。
年老いた野良犬と、エッシャーの絵、好きな日本語を聞く外人が、5つの話をつないでいく。
交わるようで、交わらない、そんな微妙な距離感がある。

こういう複雑な展開の話、好きです♪
読んでいるうちに、いろんな発見があって、
「あ~~あの時の!」「あの人がここで出てくるとは!」
ってな感じで、それぞれがつながっていく感動がいい感じなんだなぁ。
伊坂作品、なかなか奥深いぞ~~(●^o^●)
いろんな伏線がはられているんですね。
細かいところまで、もう一度読んでみてみたいかも。

・・・・でも、ホラー的な?部分だけは・・・スミマセン・・・・好きじゃないです。
想像しただけで、嫌でした(T_T)

そんなところを差し引いたにしても、この作品はすごいです!引き込まれます。
長距離の移動先で、以前、読んだ作品でしたが、
一気に読んでしました。本当に面白い作品でした。
伊坂幸太郎、恐るべし[犬]
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三月は深き紅の淵を(恩田陸) [恩田陸]


三月は深き紅の淵を (講談社文庫)

三月は深き紅の淵を (講談社文庫)





4部から構成されている作品。
すべてに共通するキーワードは「三月は深き紅の淵を」という本。
それぞれが独立したミステリーで、なかなかおもしろい[exclamation]
1章では、1冊の本を探す人々を・・・
2章では、作者を追う旅を・・・
3章では、本が書き始まる前の事件を・・・
そして、最後は作者が現在進行で本を書いている・・・

それぞれに、きちんとしたドキドキ感があり、
今度は、どんなストーリーになるのかなぁと楽しみでした。
独特の世界観で、とても不思議な感じのする本でした(^-^) こんな構成の小説は、初めてで、新鮮でした[ぴかぴか(新しい)]
これが恩田陸ワールドなのでしょうか。
まだまだ恩田作品を読んでみないと、わかりませんが・・・。

最初の「チョコレート工場の秘密」の一節には、とてもわくわくしましたし、
表紙も素敵です♪
「夜は短し歩けよ乙女」に登場する一節。
生まれて初めて開いた絵本から順番に、自分が今まで読んできた本を全部見られたらなぁ・・・
私も、そんな自分だけの図書館があったらいいなぁって思う[本]
中学生のころ、はまっていた本とか、
20代で読んでいた本とか、
生きてきた順番にずらりと並んでいる・・・
考えただけでわくわくしません?
まぁ、そんな場所もお金もないんだけどね~。

もう少し、恩田作品に浸ってみようと思います[わーい(嬉しい顔)]


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約束(石田衣良) [石田衣良]

約束

約束

本の帯に、「絶対泣ける短編集」とあった。
そういう宣伝文句って、あまりに期待が大きすぎ、ちょっとなぁ・・・
と残念に思う本に今まで何冊も出会ってきた。
だけど、この本は、ダメだ・・・
涙が止まらなった。
泣けます。本当に。
著者があとがきで、「小説は出来不出来ではなく、届くか届かないかです」
と書いていた。
だとすれば、この本は、私の心の奥にしまっておいた小さな傷口に届いた。
そっと優しく温かい涙を流すことができたのだ。
現実は、もっと厳しく、そんなに簡単なものではない。
確かに、都合がよすぎる展開かもしれない。
・・・でも、そんな奇跡のようなことが、きっとある。
信じて、立ち上がり、歩いていこう。
そう思える、いやそう信じたくなる素敵な本だった。

特に、最初の「約束」と「ハートストーン」が泣けた。
    涙をつくるのは心なのだとわかった。
    涙はどこかのタンクにためられているものではない。
    あとからあとから滲みだして、頬をつたっていく。(本文より)
心に石田さんの文章が届き、動かすから涙があふれてくるんだなぁ。

この本は、池田小学校の事件への鎮魂歌として書かれている。
    「僕が死ねばよかった。・・・僕が生きてて、ごめんなさい・・・」(本文より)
ここの部分を読んだとき、小さな心で、必死に自分を責めているそんな男の子が
せつなく、抱きしめたくなった。
他にも、思いがけない出来事に、傷つき、喪失感に苦しむ人々が描かれている。

人間、生きていると、苦しいことはたくさんある。
理不尽で、もどかしくて、自分が小さく思えて・・・
私もそうだ。
でも、この闇の向こうには、きっと温かい光が待っている。
それを信じて、歩きだしたくなる本だ。


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誰か(宮部みゆき) [宮部みゆき]

誰か (文春文庫 み 17-6)

誰か (文春文庫 み 17-6)

 
自転車によるひき逃げ事件の被害者の娘の依頼。
それは、亡き父の伝記を本として残すこと・・・。
大会社の会長である義父から、手伝うことを頼まれた杉浦三郎。
二人の姉妹の想いにほだされ、被害者である梶田の人生を辿り始める。
しかし、その過程で見えてきた真実とは・・・!?

真面目で、寡黙な運転手梶田。
その梶田の過去。それを取り巻くさまざまな人物の思い。
殺伐とした殺人事件ではないが、それだけに、いろんなことを考えさせられました。
「事件は小さいが、悩みは大きい。」
なるほどなぁ・・・。
犯人探しというよりも、人間の心の闇に迫る感じですかねぇ。

ムカッとさせられる人物も登場しましが(-_-メ)
主人公の人柄、そして奥さん(会長の娘)の二人がいい感じなんだなぁ。
家族で、カラオケのシーン、ほのぼのとしていました♪

宮部さんの作品、もうちょっと読んでみたくなりました。
う~~む。読みたい本がたくさんあって、時間がたりません(T_T)
 


 

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アヒルと鴨のコインロッカー(伊坂幸太郎) [伊坂幸太郎]

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

椎名は引っ越した先のアパートで一人の青年・河原と出会う。
彼はいきなり言う。「一緒に本屋を襲わないか」と(゜_゜>)
えっ??
しかも狙いは、一冊の広辞苑!
そんな馬鹿な話にのるものか。
そう思っていたはずなのに、いつしか彼は本屋の裏口に・・・。
しかし、この話には、2年前のある物語が関わっていたのだ。

椎名が語る現在の話と、2年前の琴美が語る話が交互に繰り広げられる。
徐々に明らかになる真実。
最後は、そうだったのね・・・と驚きの結末が!!

伊坂さんの仕掛けた伏線、絶妙な構成にひきつけられた。
時に椎名になり疑問を追いかけ、時に琴美になり恐怖を感じる。
最後は、なんだか切なくて、泣けてきた。
何がって・・・わからないけれど、静かな涙だった。
伊坂ワールドに、じっくり浸った一冊だった。

動物虐待犯の部分が、悲しくて苦しくて・・・。
背中が凍りついた。
夜中に読んだせいだろうか・・・。
人間の闇の部分を垣間見た感じ・・・。

それにしても、伊坂さんは、すごいなぁ。
ついつい引き込まれる文章構成のうまさと言ったら!
もっと伊坂作品を読んでみたいと思いました。
次は、何にしようかなぁ。





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野村の流儀(野村克也) [野球関連]

野村の流儀 人生の教えとなる265の言葉

野村の流儀 人生の教えとなる265の言葉

  • 作者: 野村克也
  • 出版社/メーカー: ぴあ
  • 発売日: 2008/02/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

この本は、野村克也の名言を集めた本だ。
帯には、「仕事に挫折した時、組織に悩んだ時、人生に苦しんだ時、
野村克也の言葉があるじゃないか」とある。
彼の言葉は深い。
野球が好きで、死ぬまでユニフォームを着ていたいという彼の潔さが随所にあらわされている。

感性は執念と向上心から湧き出る

「自分は運が悪いなぁ」と嘆くのは簡単。
しかし不運(良い結果が出ない)には必ず、それなりの理由がある。
そして幸運にも、それ相当の過程がある。

不器用を恥じることはない。
不器用なことを認識していれば、熱心に研究するし、対策を考える。

人間、何の職業であろうと、ごめんなさい、ありがとうを口にするのにこだわりをもつべきではない。
「すみません」の効用は。後に続きそうな言い訳を自動的に断ち切る点にある。

野村イズムが浸透しつつある東北楽天
今年は、田中投手、長谷部投手、一場投手と若手投手陣の活躍が楽しみだ。
野村節の聞けるシーズン開幕まで、あと一か月。
早く野球が始まらないかなぁ~~(●^o^●)

 


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きよしこ(重松清) [重松清]

きよしこ

きよしこ

青いきれいな表紙に描かれた一人の少年。
野球帽を目深にかぶり、表情はわからない。
しかし、今にも泣き出しそうなせつない想いが伝わってくる。
作者は重松清(●^o^●)
・・・これは読まなければと、手に取った1冊だった。

きよしの父親は転勤族。その度、小学生のきよしは転校せざるをえない。
きよしは自己紹介が苦手だ。
なぜなら、彼は、吃音(どもり)を持っているから・・・。
「きよし」は特に苦手なカ行を含む言葉だ・・・。
どもることが嫌で、言いたいことが言えないきよしは友達ができない。
家族も、自分の思いをわかってくれない。
せつなくて、孤独で、無性に苛立って・・・
そんなクリスマスの夜。きよしは、一人の不思議な少年に出会う。
名前は「きよしこ」。
そして、彼はきよしに・・・・・・。

きよしは転校先で、さまざまな人と出会い、成長し、大人への階段を上っていく。
友達とけんかし、劇の脚本を書き、野球に夢中になり、恋をする。
時に傷つき、悩み、笑い、勇気を出し・・・。

とてもあったかい静かな風が吹いている小説だと思った。
重松さんの文章は、いちいち心の奥の琴線に響く。
ゆっくりでもいいんだ。
間違ってもいいんだ。
いつも私は、あなたのそばにいるよ・・・。
そんなそっと寄り添うような感じ。
何か忘れていた、いつの間にか鈍感になっていた想いに触れた気がした。

最後のきよしさん(重松清本人かなぁ)からのメッセージが好きだ。

君が話したい相手の心の扉は、ときどき閉まっているかもしれない。
でも、鍵はかかっていない。
鍵をかけられた心なんて、どこにもない。
ぼくはきよしこからそう教わっている。

それがほんとうに伝えたいことだったら・・・・・・・伝わるよ、きっと。






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